売れる時代、売れない時代を経て

大阪のバッグメーカートップハウス、ネットを通じて日本全国だけでなく、中国や世界市場への販売チャンネルの拡大といったグローバルな展開を行なっている。
そんな新進気鋭のトップハウスにも、売れない時代があった。停滞時期から、現在の世界市場への展開、今後のビジョンについて語って頂いた。
「バッグの卸を始めたばかりの頃は、自らが、売れる商品だと思う物を世の中に発信すれば、それなりの結果が成果となって現れた。
それも市場の移り変わりに伴い、絶頂期からの停滞、そして、揚げ足をとるように得意先の倒産が続き7~8年前には約5,000万円の不渡りを食らった。
だが、「ここで挫折してたまるものか」と思い必死で回復案を模索し、ようやく一つの方法に辿りついた。
「やはり今まで通りのやり方では通用しないのだと、自分自身を見つめ直すきっかけとなり、冷静に世の中の状況を見据えた時に感じたのが、
「時代は今、インターネットだ!」
今後は、ネットでバッグを売っていけると直感的な確信を得た。当初は不安と期待が入り混じる中、死に物狂いで、果敢に挑んでいた。
日々手探りの中、「俺はやるんだ!」と強く思いつづけ、四六時中、寝ている時でさえも夢となって現れた。
その甲斐あって功を奏し、過去の負債を取り戻すに至った。
それからは、会社と共に社員、パートナーが一願となって成長し、より良い物を目指していく思いだ。
その確信の中、世の中の流れを読んで販路の拡大を行っていくようになった。

株式会社トップハウス 代表取締役 門之園 純博
株式会社トップハウス 代表取締役 門之園 純博
『International Fashion Fair』出展風景1
『International Fashion Fair』出展風景2
『International Fashion Fair』出展風景

世界の工場から市場になった中国

世界の工場から世界の市場へと豹変した中国は、人口が日本の約1.27億人に比べて、約13億人と約10倍である。
eコマースの市場が急成長しており、『タオバオ(淘宝)』は設立5年で8,000万ユーザーと45億円/日の買高を誇るアジアNo.1のECサイトに伸し上っている。
そんな中、各企業は中国進出に集中しているが、ことごとく惨敗に終わり、なかなか難しいのが現状である。
それは、日本のやり方を押し付けて、資金のみで中国人と仕事をしようとしているからである。自己主張が強い中国人に対してそのやり方ではうまくいくはずがない。
なによりコミュニケーションは日本人でも中国人でも仕事をする上でとても重要である。
国が違えど、心で向き合えば信頼関係は自然と築けるもの!
周囲が苦戦している中、中国市場と信頼関係をうまく築きあげる事のできたトップハウスは、早々と世界進出をし、さらに成長するべく、一歩前進を目標に掲げている。

トップハウスの上海支社がある上海マート
トップハウスの上海支社がある上海マート

エバンスとの出会い

トップハウスのバッグ制作に転機の兆しとなるベーシックカジュアルラインの主軸となる商品が誕生する。
「中国での生産を始めて間もなく、既存の素材だけでは納得できなくなった。
もっとより良い物をという想いで、常に今より良い素材はないか、既製品の生地ではなくトップハウスのオリジナルの生地を作れないかと考えるようになった。
もともと足を使い、良い物を探し求めるのがポリシー。その行動力が功を奏し、中国の上海から2時間かけ辿り着いた地域で、最高級の質感の素材に出会う。
その時は、まさに感動でした。この素材の素晴らしさ、そしてヴィンテージの質感に。。。
「これは良い物ができる!」
「これなら間違いなく売れる!!」
と確信した。
今となっては、ロングセラーになるエバンスシリーズが誕生した。

エバンスと出会う軌跡
エバンスと出会う軌跡

「ファッション」は「バッグ」から

トップハウスのコンセプトでもある「ファッションは、バッグから」その独自なコピーは何処から来たのか、興味のそそられる部分でもある。
「バッグはファッションの二の次的な扱いをされている。もっとバッグからファッションへのアプローチがあってもいいのではないか。上から下までブランドで揃えてもバッグがダサければ意味がない。
ファッションはトータルコーディネートだ。
バッグもデザイン・ディティールに左右されるが故に、流行が去れば見向きもされなくなる。
これに捉われないバッグを生み出せばロングセラーになる。
そんな中で、生まれてきたバッグが飽きの来ない「ベーシック・カジュアルライン」というトップハウスの得意とするポジションだ。
幅広くファッションに馴染み、そして老若男女問わず受け入れられるアイテムである。
「バッグからファッションをコーディネートできる!そんな強い思いを今後は、世界市場に向けて発信していきたい。トップハウスのバッグをよりブランドとして育て上げたい。」
何とも壮大な計画。有言実行されてきたトップハウスであれば、きっと実現させてくれのではないかと期待は高まる。これからもその熱意・行動力をもってさらに飛躍し、成長し続けるはずだ。

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